随筆/読了

村上ラヂオ
村上 春樹 大橋 歩

マガジンハウス 2001-06-08
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昨日いちにちなにしてた? と尋ねられて唯一成しえたと答えられるのがこれ。
この本一冊読み上げた。それだけ。
ひたすら眠りと活字の間を行ったり来たりしていた。
恋人は休日出勤。外は雨。身体は雨に濡れてしまったふとんみたいにじっとり草臥れている。
昏々と眠って本を読んでまた眠って。
ようやく起きだしたのは夕方5時過ぎ,外がうす暗くなる頃だった。
寝すぎで硬くなった身体の腕だの肩だのをぐりぐり回しながらふらつく頭で階下に降りてお風呂を沸かした。
湯船にゆっくり浸かってのぼせ気味であがったころには身体中の細胞を入れ替えてしまったごとき爽快感に酔いしれた。
風呂上りのスポーツ飲料のしみること。
たぶん眠りだけじゃだめだった。この本が程よく頭の中を弛緩させたからこその爽快感。
草臥れてうす汚れてしまった表紙を撫でながら,次に読むのはいつになるだろう,と考えた。
リハビリ完了。